さて、なぜこの『10 クローバーフィールド・レーン』がValveの『Portal』と関係があるかというと、本作の監督ダン・トラクテンバーグ氏がエイブラムス氏に見初められるきっかけとなったのがファンムービー『Portal: No Escape』だったことにあります。
1700万再生を誇るこの『Portal: No Escape』は、約7分と短い時間ながらも『Portal』という素材をうまく活かした密室劇や緊迫したドラマが表現されています。そして商業映画の初監督作品『10 クローバーフィールド・レーン』にも、核シェルターという数部屋だけの密室空間かつ外がどうなっているかわからない状況、ごく少数の登場人物による物語と、『Portal: No Escape』やゲーム本編と似たシチュエーションが多く登場します。中盤に主人公が見つける"あるもの"も、ゲームをプレイしたことがある人ならニヤリとすることでしょう。